複数文書要約を用いた事実性の検証
Published in 研究報告自然言語処理(NL), 2024
Abstract
事実性検証の対象となる主張文章の中には複数の文章を情報源として参照し,複数段階の推論を経ることで初めて正しい判定ができる主張文章が存在する.本研究ではこのような主張文章に適した事実性検証の仕組みとして,要約-判定アーキテクチャを提案する.提案手法では,1 段階目に情報源として与えられた複数の文書の中から主張文章を支持する部分を複数文書要約し,2 段階目では生成した要約を用いて主張文章の事実性判定を行う.1 段階目で情報源の文書を短く要約することにより,主張文章の判定で大規模言語モデルの推論能力を有効活用することを狙う.提案手法の性能を HoVerデータセットを用いて評価したところ,従来のアプローチを超える性能を達成した.
Recommended citation:
伊藤悠馬, 山田寛章, 徳永健伸. 複数文書要約を用いた事実性の検証. 研究報告自然言語処理(NL), Volume 2024-NL-259, Issue 17, pp. 1-9, 2024年3月.